いま語らねばならない戦前史の真相

鈴木

日本の警察が共謀罪をつくろうとしています。共謀罪ができれば、事件が起こる前でも捕まえられます。ならばテロをやろうとする人間を事前に逮捕するかというと、しないと思います。世論が怖いからではなくて、そういうもったいないことを警察はしません。ある程度やらせて、そこで逮捕したほうが絶対に自分たちの得になりますから。いままでもそういうことはいろいろありました。

たとえば右翼とやくざが一緒の組織があって、薬物で逮捕状が出ている人に対しては、薬で捕まったら恥だろうというのです。共産党でもいいし、日教組でもいい、ちょっと爆弾を持って突っ込めとけしかけるのです。そうしたら三年で出てこられるし、薬のことは、裁判の中で出てきて刑にちょっと加算するだけだから、体裁もいいだろうというのです。つまり、「政治犯」として捕まえてやると。

僕だって言われたことがあります。鈴木さんは口だけで何もやっていないと批判されているから、どこかにちょっと突っ込みませんか、ぎりぎりのところで捕まえてあげますと言われました。一年くらい入ったら男になれるし、発言権も増しますよというんです。そういう悪魔のささやきをしているのです、警察は。もし僕に薬の逮捕状が出ていたら、やるでしょうね。それで国士として名が残ることになるのならば、そっちを選んだでしょう。

共謀罪にしても、やる前に逮捕するより、やってからの方が捕まえる側にとっては効果が大きいし、世論は、こんな危ない連中がいるのだから、やっぱり警察は必要だということになります。そういう流れで、日本は憲法改正も必要だとなりますよ。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　HOME